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May 31, 2005

コンデンスミルク。

天野慶さん天道なおさん脇川飛鳥さんの3人の歌人と、
11人のイラストレーター、2人のミュージシャンによる
コラボレーションユニット、「テノヒラタンカ」。

短歌とイラスト、音、フラッシュ動画が絡みあって、
いつも、あたらしい世界を見せてくれる「テノタン」は
ずいぶん前から、私にとって、なくてはならないものになっている。

毎月のお題にあった短歌を詠んで、いくつも投稿しているけれど、
テノタン賞に選ばれる他の方の作品を読むと、もう手放しですごい。

1月のお題は、「白」だったのだけれど、
あの樫子麻理さんが、テノタン賞!!!

すてきな映画みたいで、雪の上の足跡みたいに、心に残る歌。
私が冬の間、目標にしていた(そして達成できなかった)
「BUMP OF CHICKENの”スノースマイル”を超える 『冬の短歌』をつくる!!」
という野望も、かしこさんはやってのけてる。すごい・・・。

しかし、ふっと下を見ると、1首選ばれてました。

☆コンデンスミルクの海で溺れてるいちごのように甘い絶望(小野伊都子)

しかも、なんと今年2月17日に行われた、テノヒラタンカのイベント、
『ウタノ降ル夜 ~ヒダマリ・リーディング~』会場での投票で選んでもらえたそう。
たくさんの短歌の中から、選んでもらえたことが、本当にうれしい!!

コンデンスミルクは、こどもの頃からの憧れの味。

大阪のおじいちゃんはグルメで、いつも赤い牛のマークの
缶入りのコンデンスミルクや、オートミールの大箱が置いてあった。

おばあちゃんのつくってくれるミルクティーは、いつもコンデンスミルク入り。
かりっと焼いたトーストとサラダ、塩こしょうをかけた目玉焼き、そしてミルクティー。
自分の家とは違う朝食がうれしくて、夏休みや冬休みは、コンデンスミルクと共に
あまーく過ぎていったという思い出がある。深く、濃く、甘い、思い出のような食べもの。

いちごは、コンデンスミルクの中で、絶望するけれど
本当はきっと、しあわせでもあるはずで、食べられていく。
そんなことを思いながら、詠んだ歌だった。

そして、テノヒラタンカ賞グランプリの決定も、もうすぐ。
2004年のテノタン賞作品から、グランプリが選ばれるのだけれど、
今年は、読者の人気投票も行われているので、さらにドキドキ!!

ちなみに、私は光栄なことに、2首でノミネートされていて、くすぐったい。
すてきな短歌&イラストが揃っているので、ぜひぜひチェックしてくださいねー☆

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短歌:ドラえもん15

☆成人の日には役所が用意したタイムマシンで誕生を見る(小野伊都子)

枡野浩一さんのかんたん短歌blogに投稿。

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短歌:ドラえもん14

☆山内の欠席のわけ暗記パン食べ過ぎだってかわいそうにな(小野伊都子)

枡野浩一さんのかんたん短歌blogに投稿。

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短歌:ドラえもん13

☆永久に閉店セールやっている店と同じで続けドラえもん(小野伊都子)

枡野浩一さんのかんたん短歌blogに投稿。

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短歌:ドラえもん12

☆万博の外国館にしっかりと標準装備のホンヤクコンニャク(小野伊都子)

枡野浩一さんのかんたん短歌blogに投稿。

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May 30, 2005

短歌:ドラえもん11

☆今ならばCIAも見てないよお願い出してスモールライト(小野伊都子)

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May 20, 2005

題詠マラソン006:時

☆時を編むかぎ針ひとつ持っているレースの模様はまだ分からない(小野伊都子)

題詠マラソン2005に参加しています。

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May 18, 2005

ケータイ短歌:教室1

☆教室の海を漂うぼくたちは小さなヨット風を待ってる(小野伊都子)

『土曜の夜はケータイ短歌』(NHKラジオ・土曜9:05~9:55)
の5月のテーマは、「教室」と「におい」。

この歌は、5月7日の放送で、
歌人・天道なおさんに選んでいただきました。
番組過去ログ5/7から見ることができます。)

うれしかったのは、この短歌をめぐって、
ふかわりょうさん、目加田頼子さんも加わって
いろいろと意見を出してくれたこと。

「小野いっちゃんはねー」
なんて、ふかわさんに言われた時には、
幼なじみの男の子に会ったみたいに、おかしかった。

「教室にいて、でも自由に身動きできないのを皮肉ってる」
と言われた時には、確かに!って、うなずいていた。

これからも、つっこまれるような歌を
たくさん詠んでいけたら・・・と思います。

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映画:『花とアリス』

 『花とアリス』

*監督・脚本・音楽/岩井俊二 

*出演/鈴木杏、蒼井優、郭智博、相田翔子、阿部寛、
     平泉成、木村多江、大沢たかお、広末涼子


時間には、いろんな手触りがある。

井戸水みたいに、さらっとしている時間。

蔦みたいに、あちこちへ伸びてからまっている時間。

錆びついた時計のゼンマイを巻くような時間。

15歳の女の子がふたりいたら、きっとふたりの周りには、
とろんとしたハチミツみたいな時間が流れている。


なんとなく臆病で、本当の自分が出せない<花>と、
しっかりしすぎて、弱音を吐けない<アリス>。

道でいうなら、<花>の道はまっすぐで、
<アリス>の道は、くねくね道。

直線の最短コースを行こうとする<花>を、
寄り道させようと誘う<アリス>。

ふたりの周りには、間違いなく懐かしい甘さの
ハチミツみたいな時間が流れている。

その甘さは、恋する相手を溺れさせるようなもの。
蟻は、蜜の中で溺れて、這いあがれない。

気がつかないうちに、自分たちの中に
甘い蜜をためていた少女たちは、
相手がなぜ苦しそうなのか、分からない。

だから、自分たちで呼び寄せたはずの蟻が
動かなくなっても、また新しい道を歩いていく。

甘さを増した蜜をためながら、
バレエのステップで。

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May 14, 2005

題詠マラソン005:サラダ

☆塩・こしょう振りかけるだけでサラダっていえるトマトを目指しています(小野伊都子)

題詠マラソン2005に参加しています。

三谷幸喜氏脚本のドラマ『王様のレストラン』で、出てきた言葉。

「トマトに塩をかければ、サラダになる」

これは、”ミッシェル・サラゲッタ”なる架空のフレンチ・シェフの言葉として、
毎回、ドラマの冒頭に出てきていた言葉のひとつで、とても印象深かった。

そこから、この歌は生まれた。

ちなみに、このドラマの主題歌は、ブレイクする前の平井堅!!

この番組は、何度も何度も見直しているので、
この歌、しっかり歌えます~!!

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題詠マラソン004:淡

☆片恋はいつでも淡い水彩画いつか想いはにじむけれども(小野伊都子)

題詠マラソン2005に参加しています。

最初は、下の句が「いつか想いはにじんでしまう」でした。

でも、片恋が実ることを祈って、「にじむけれども」に改作。

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空のごほうび。

200505121809.jpg

おとといの夕方、どしゃぶりになった。

保育園にお迎えに行ったときには、ちょっと雨脚が強くなった程度。

けれど。

園の隣りにある、学童保育へカイを迎えにいって、
今度の父母会の資料なんかを印刷していたら
だんだんだんだん、雨がざんざか降ってきて。

雷も鳴る。
風も吹きつける。

見る見るうちに、辺りは小さな池のよう。

それでも、なんとか帰れると思って、
抱っこひもでコトを抱き、傘を忘れたカイを引き寄せ
なかなかうまく傘を差せないヒナを誘導しながら、家へ。

5mも行かないうちに、いじわるな雨や風は
じゃあじゃあ、びゅうびゅう、私たちを叩きつけて、びしょぬれにする。

「ひゃあー」
「なにこれー、台風みたいだよぉー」

悲鳴をあげながらも、顔が笑ってしまうのは、なぜなんだろう。
もう、お気に入りのワンストラップシューズはの中も、海のようだ。
珍しく履いていった、ベージュの円形スカートは、サバランみたいにしっとりしている。

押しボタン式の信号の前で、信号を変わるのを待つけれど
あまりの強い雨に、道路も水が溜まってしまっていて、車もうまく動けない様子。
必死で団地に辿り着くと、靴がびしょぬれになって気持ちが悪いと、ヒナが泣きべそ。

なんとか励まして、うちに到着したときには、
本当にみんなみんな、びしょぬれ、ぬれねずみ。

玄関で靴下も脱いで、タオルで身体を拭いて、着替えて。
やっとひと息ついたとき、窓の外ではもう、青空が広がっていた。

そして、帰ってきたダーリンが、教えてくれた。

「虹が出てるよ」

すぐに、走ってこどもたちと廊下に出てみる。

ほんとうだ。北東の空に、ほんわりと七色の光。

「きれいだねー」
「ねー」

うっすらと広がる虹を見てみると、どうやらちゃんと半円になっているみたい。

急いで、ベランダから南東を見てみると、もっとくっきりした見事な虹が、
向かいの棟の上にかかっていて、みんなで見とれてしまった。

これは、空からのごほうび。

どしゃぶりの中を、歩いたから、味わえたうつくしいもの。

みんなのところにも、届きますように☆

☆雨は止む虹は輝くぼくたちは恋をしているこの星の上(小野伊都子)

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May 04, 2005

ケータイ短歌:自転車

『土曜の夜はケータイ短歌』(NHKラジオ・土曜9:05~9:55)の
4月の月間テーマである、「自転車」に投稿した短歌たち。

☆自転車をただ漕いでいた恋というにはまだ青い風が吹いてた
(実は、映画『茶の味』の主人公・はじめ君に贈る歌として詠んだもの)

☆黒猫と名前をつけた自転車で路地裏を行くしっぽ揺らして

☆自転車のあたしはいつも高速でマイヨ・ジョーヌも脱ぎ捨てるほど

★自転車の乗り方を知りぼくたちは風と恋とを覚えていった
(ふかわりょうさん+番組スタッフ選)

☆先輩と並んで走る帰り道 曲がり角などなくなればいい

★アスファルト描かれた白い自転車がこっそり海を見にいく夜更け
(穂村弘さん選)

☆立ち漕ぎで坂を一気に駆け上がるブレーキのない恋をしていた

☆いつもよりゆっくりペダル踏んでいる もうすぐ彼の部活が終わる

☆どのサドルにも降り積もる春があり物語には終わりがあって
(↑どのサドルにも降り積もる春がありまだ終わらない話があって)

☆漕ぐたびに余分なものがはがれてく帰る頃にはただの私に
(中学の時、反抗期の私とケンカした母は、自転車で夜の街に出て行った。
 しばらくして、すっきりした顔をして戻ってきた母。
 言えなかった「ごめんなさい」の代わりに、母に贈る歌。)

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ケータイ短歌:夜

『土曜の夜はケータイ短歌』(NHKラジオ・土曜9:05~9:55)の
4月の月間テーマである、「夜」に投稿した短歌たち。

☆さみしさにつけこんでくる夜たちに負けないようにねぎを刻んだ

☆くっついて丸いかたちになり眠る 僕らは目だけ光らない猫

☆夜にだけ似合う歌声しみてくるビリー・ホリデイあなたが近い

☆手のひらですくいきれない思い出を貯め続けてる夜の天井

☆あまりにも引き出しの奥しまいすぎ手が届かないあの夜の君

☆夜という箱にはいつも届かないあの日があって瞬いている

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『土曜の夜はケータイ短歌』2005年4月

それまで不定期だった、NHKラジオの短歌番組、『眠れない夜はケータイ短歌』が、
4月から、毎週土曜日の夜9:05~9:55の放送になって、リニューアル・スタート!!
その名も、『土曜の夜はケータイ短歌』

毎週、いろんなゲストを呼んで、楽しい企画も盛りだくさんで、
いよいよ朝日新聞なんかでも取り上げられ始めた
「ケータイ短歌」の火付け役として、パワーアップして登場している。

たとえば、レギュラーの目加田頼子アナウンサーと
MCのふかわりょうさん以外に登場した、4月のゲスト(MCも含む)。
歌人だと、加藤千恵ちゃん。天野慶さん。穂村弘氏。斉藤斎藤さん。
音楽関係では、ROLLYさん。川嶋あいちゃん。ソニンさん。より子さん。
俳優であり、脚本家でもある、マルチなマギーさん。イラストレーターの326さん。

しかも、「短歌でお悩み相談室」とか、「短歌で自己紹介」、
「付け句で行こう!」「あなたの気持ち 短歌にします」などなど
ラジオならではの親近感あふれる企画が盛りだくさんで、毎回楽しみ☆

4月のテーマは、「夜」と「自転車」。
いい短歌が浮かばなくて、苦しみながらも、投稿した中から、
運よく選んでもらったのは、以下の二首。

≪4月23日放送分・ふかわりょうさん+番組スタッフ選≫

☆自転車の乗り方を知りぼくたちは風と恋とを覚えていった(小野伊都子)

≪4月30日・穂村弘さん選(朗読)≫

☆アスファルト描かれた白い自転車がこっそり海を見にいく夜更け(小野伊都子)

あのホムホムこと穂村弘氏の、ソフトな声で朗読してもらって、
「発想が面白い」とコメントをもらえたので、気絶するほど(?)うれしかった~♪

どちらも、番組HPの過去ログより、見たり聴いたりできるので、
よかったら、覗いてみてくださいね。投稿した他の短歌は、また別の記事で。

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