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June 21, 2010

みそらの星と虹の橋/父の日に。

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いつだって空を読んでた父さんの

天気予報は正確だった

おとといのどしゃ降りの後で見つけた

大きな大きな、虹。

どこかへ届くような橋にうれしくなった。

虹の国と言われている南アフリカでは

4年に一度のサッカーの祭典が開かれている。

その夜、日本代表は2010ワールドカップ2戦目。

オランダ戦は惜しくも負けてしまったけれど

また次の闘いのために、橋をかけていってほしい。

そういえば、日本代表のワールドカップ初出場が決まったとき、

父が亡くなった直後だったことを思い出した。

出場決定に喜んだあとで、ふと

「お父さんはこのことを知らないんだな」と思ったっけ。

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父さんがひとりで聞いて笑ってた

落語がちょっと気になってきた

昨日は、父の日。

夫は私をお墓参りに連れて行ってくれた。

あんぱんとキャラメル、おせんべい、ビールを供えて

願い事ではなく、たくさんの伝言をしてきた。

詩や短歌が好きだった父。

与謝野晶子を情熱的でよいと言っていた父。

思えば、百人一首を教えてもらったことも、

詩集を貸してもらったこともみんな

ことばに携わっていたいという私の

深くて長い根っこの部分になっている。

空の花を星と言い、地上の星を花と言うという室生犀星の詩も、

山や緑や小さな生き物を愛する気持ちも、みんな。

ありがとうって、何度言えたかなって今になって思う。

だから、夫の父には手紙でありがとうを添えて

シャツとショートパンツを贈った。

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父親の顔して歩くきみがいて

なぜか泣きたくなって困った

我が家のこどもたちも、父の日のために

何日も前からこそこそ、ないしょばなし。

母の日に作ってくれたカレーのように、

自分たちだけで夕ごはんを作る計画みたい。

いそいそとじゃがいもの皮を剥くカイ。

ゴーグルをして玉ねぎを切るヒナ。

サラダの味付けをするコト。

そして、おもてなし係としてじゃれるハル。

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ゴーグルを はめて たまねぎ きっている

きょうは わたしが ぼくが シェフです

できあがったのは、鶏肉、じゃがいも、玉ねぎ、しめじ入りと

たっぷりボリュームのある、でも低カロリーの豆乳グラタン。

ツナと人参の入ったマカロニサラダ。玉ねぎのコンソメスープ。

どれも心がこもっていて、とてもおいしくて。

「ありがとね」と、照れながらも夫もうれしそう。

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「お父さんの名前は?」と聞かれ堂々と

「小野おとーさん」と答える2歳

カイとヒナは、手作りのペン立てとおつまみ。

コトは時計入れとおつまみ。

ハルは、コトに縫ってもらったコースターに

お父さんの絵を描いたものをプレゼント。

どれも可愛くて、夫もふにゃふにゃの笑顔に。

ありがとうの気持ち、伝わってよかったね。

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June 14, 2010

ひふみよ

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終わることのないオルゴール巻き続け

『LIFE』優しい声を聴いてる

この記事で書いていたように

小沢健二が、小沢くんが戻ってきた。

中2の長男カイがお腹の中にいたとき以来の

LIVEから13年ぶりのLIVEということになる。

あの13年前の夜は、私の中でずっと揺るがない

大きな星のような時間として刻みこまれていた。

でも、小沢くんはしばらくすると

自分で歌っているように遠くへ旅に出てしまって

私たちは手を振る間もなく、その便りを待ち続けて

そしてその間に、何度も何度も繰り返し

残された歌を聴き続けるしかない日々がきて。

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もちろん、その間にたくさんの

新しい音楽も聴いたし

新しい本も読んだし

新しい映画も観たし

新しい友だちとも出逢ったし

何より、あと3人もこどもが生まれたし

そんないろいろなことがあったのに

ふと無性に聴きたくなる、小沢くんの声。音。

あれは何だろう。何だったんだろう。

懐かしさとはまた違うような

自分の中に深く流れている水みたいなもの。

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今回のツアーのことを知ったとき

うれしい!と手放しで喜ぶと同時に

どうしようと思う自分もいて、落ち着かなくて。

それはたぶん、あの何年も変わらなかった星が

違う色や光になってしまったらどうしようという

不安がどこかにあったからかもしれない。

チケットだって、いくつかの手段を駆使したのに

取れなくて、悲しくて悲しくて

でも少しほっとしていたのは、

その不安が消えなかったから。

それでもやっぱり、譲ってもらえることになって

やっぱり飛びあがって喜んで、泣きそうで。

そして迎えた当日も、本当に落ち着かなくて

あまりのドキドキに少し気持ちが悪くなるくらい。

でも、入場を待つ人たちの長い長い列に並んで

深呼吸をしているうちに、わかった。

ここにいなくちゃ。ここにいることが大切だって。

まるで、ドロップが缶から転がり落ちるように。

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でもまだ、開演するまでは信じられない自分もいて

ひょっとしたら、小沢くんは出てこないんじゃないかなんて

どこかで置き去りにされた犬みたいに考えてみたりもして。

だから、ようやく始まったときのあの衝撃は

もうとてつもなく大きくて、熱くて

涙とか、くしゃくしゃの笑いとか

いろんなものが混じって止まらなくて

そのとき私は、きっと困った顔をしていたと思う。

そしてその夜、私は13年間も揺るがなかった星の

その位置をまた確かめただけじゃなくて

改めてその輝きやそこから生まれる世界を観ることができた。

その世界の中で、いっしょに歌い、踊り、笑うだけじゃなくて

手を伸ばしてくれた小沢くんとツアーメンバーのみなさんは

夢だけじゃ終わらない種をたくさん蒔いて

きらきらする時間を私たちにくれた。

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受け取った花火は深く焼きついて

ひいふうみいよ また数えてる

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暗闇にあなたの声が届くから

停電の夜みたいな奇跡

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それは長い手紙のような歌だった

何度も心で繰り返す夜

本当にここに来てよかった。

夫とこどもたちも、連れてきたかった。

この時間をたいせつなひとたちと共有したかった。

そんなことを、何度も何度も思っていた時間だった。

そのおかげで、一週間も経つというのに

私の中にはまだまだ、あの夜の音が、声が、言葉が

ずっとずっとループして流れ続けている。

私の奥深くに流れる水に、新しい水が加わって

さらに大きな川になっていった夜。

この流れは、私なりにどこかに辿り着かせなくては。

そんなことを今、ずっと考えている。

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揺るがない北極星を確かめる

小沢健二がまたループする

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